心を高め身体を拓く空手

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5)修練作法について

空手武道の修練における伝統的な作法について

 極真会館増田道場の道場稽古に参加する前に、道場内では、様々な作法があることを知っておいてください。極真会館増田道場では、空手武道の技の体系のみならず、先生、生徒、先輩、後輩、仲間、道場などとの対峙の仕方のルール、作法を守ることを伝統的に義務付けています。その中には時代と共に若干の改定したものもありますが、おおよそ伝統的な作法は残し、継承しています。

 空手は使い方や局面を間違えば、暴力ともなります。ゆえに心が曇っていて、人格が未だ備わっていない人に伝え、教えるということは、空手を暴力の手段とすることになりかねません。しかしながら、空手は暴力となる行為ではなく、暴力を抑制する力と心を人間に付与するものです。だからこそ空手は武術ではなく(武術の面もありますが)、武道の一種なのです。ゆえに我々の空手は空手武道というのです。

 空手武道を学ぶということは、人と正しく向き合い、自己と他者と調和させて行く方法を学ぶことです。その方法の体得に向けた、手始めが「作法」の習得なのです。また、道場内のルールや作法を守る意思のない者に武道を教えることはしません。なぜなら、伝統を継承することは、先人に対する報恩の証でもあるからです。また格闘技でもある空手を他者と一緒に稽古・修練はできないからです。

 しかしながら、伝統的な作法を学ぶ目的は、空手の伝統技を学ぶこと同様に、単なる形を覚え、継承することではありません。作法や技の形の中に内在する意味や要素を理解する力を養うためです。言い換えれば、伝統的な作法を学ぶとは、伝統的な作法の継承を通じ、伝統に内在する意味を考え、かつ、現在の自己の基礎とすることです。さらに、その基礎の上に、さらに高次の自己の成長、そして人格形成を実現することが真の目的です。

 さらに述べれば、極真会館増田道場の修練には、「礼の精神」の涵養を目指しています。「礼の精神」とは増田 章が創設を目指す「極真道」という武道、そして「極真道スポーツ(ヒッテイングスポーツ)」の核となる要素です。増田 章は「礼の精神」を以て、日本の伝統的な思想と文化と他の国の伝統的な思想と文化との架け橋とすることを目指しています。

IBMA極真会館修練項目、礼法、他の一覧表

以下は、基本、型、以外で必ず習得しなければならない項目です。

分類

No,

礼法、他

必修

1

立礼

必修

2

座礼

必修

3

極真礼

必修

4

拓心十字礼

必修

5

礼法の型(審査項目)

 

 

 

極真会館増田道場・礼法の型 の映像

↓2022年12月更新版→映像は改訂されています。もうしばらく、お待ちください。

 

 

礼法の型の内容〜3種類の基本礼法プラス1種類の独自作法。
  • 3種類の基本礼法:極真礼/座礼/立礼と1種類の作法:拓心十字礼
  • 礼法は作法に含まれます。拓心十字礼とは極真会館増田道場における独自の作法です。礼法の型には拓心十字礼ー極真十字礼ー座礼ー立礼ー拓心十字礼の流れtなっています。
  • 拓心十字礼とは試合や組手型などの稽古の際、相手と呼吸を合わせることを学ぶ(立ち会いの修練)ための作法です。型の修練においては、演武の始まりと終わりの作法となっています。

 

備考
  • 2020年7月1日:一部修正
  • このコラムに関連して武道理論のページに「武道論〜作法にみる武道の本質」という小論が収められています。
  • 2024年9月20日:一部改訂

 

 

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