心を高め身体を拓く空手

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「応じ」と「応じ技」

応じ
 

 拓心武道修練における組手においては、ただ闇雲に基本技(攻撃技や防禦技)を使うという事に終始してはいけない。武の理法を求めて、戦法理論を基に、自らの組手技能、そして感性を高める意識が必要だ。その意識のために、拓心武道では「応じ」という概念を設定する。

 その「応じ」とは、他者による武技による実力行使に対し、自己による武技による対応のことである。その武技よる対応には自己の心身による「認知ー判断ー操作」が内在する。換言すれば、武技の執行には、自己による状況の把握(認知)、そして判断、その上で、状況に対応する心身の(操作)による技の執行が必要だというこだ。

 補足を加えれば、状況の把握は、速やかに行わなければならない。なぜなら、状況の把握が遅れれば、判断が遅れ、対応の遅れにつながる。
その意味は他者からの武技(実力行使・暴力)の執行に対し、自らが損害を受けるということに他ならない。そのような状況とは有事に対し行き当たりばったりの対応となっている状況である。武術・武道の修練とは、基本、有事に対し行き当たりばったりの対応に陥ることを避けるためにある。

 有事に対し行き当たりばったりの状況に陥らないためには、他者による武技の行使をなるべく事前に察知(予測・読み取り)することが必要だ。なぜなら事前の察知ができなければ、より効果的な自己の対応としての武技の選択ができない。つまり、他者による武技の行使に対し、行き当たりばったりの対応を取らざるを得ない。武術・武道修練とは、なるべく、そのような状況を回避するための訓練と準備がその本義である。

 

応じ技

 「応じ技」とは「他者からの武技による実力行使を無力化、かつ相手を制するために反撃を行うという基本原則に則った攻撃法である。と言ってもよい。応じの理論を定式化すれば、以下のようになる。

 「仕掛けれた武技に対する応じ=相手の武技の無力化(防禦技)×反撃(反撃技)」となる。

 また、応じ技を執行するためには、「応じの3要点」を理解する必要がある。その3要点は「間合い」「拍子」「手の内」を制することである。
この3要点は、拓心武道の戦法理論の3原則である、「制心」「制機」「制力」に繋がる。

 

 

 

 

備考

  • 2022年4月7日:一部修正
  • 2022年6月:一部修正
  • 2022年10月:修正(拓心武道入門より抜粋)

 

 

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