増田式 限定組手の紹介

 

増田式空手メソッドの中で、最も重要な練習法の一つが「増田式 限定組手」です。増田式 限定組手には、「ヒッティングラリー」「約束応じ組手」があります。

「ヒッティングラリー」とは増田が考案した組手上達法、組手スキル上達法の一つです。以下の映像では、テロップが間違っていますが気にしないでください。今後、IBMA極真会館の道場生には、映像テキストや合宿や講習会などで、増田式空手メソッドを伝えて行きます。

「ヒッティングラリー」は、初心者から上級者までが、組手を行う際、意識しなければならない、「応じ」の感覚を体得するための稽古法です。「応じ」とは、卓球やテニスに置き換えれば、決められた場所に正確にボールを打つ(仕掛け)、そのボールを正確に打ち返す(防御と反撃)の繰り返しです。それを「ラリー」と言います。

増田式空手メソッドでは、ラリーのような「応じ合い」を習得するための稽古を「ヒッティングラリー」と言います。伝統的な空手の稽古における約束組手は、組手型の手練の中に組み込まれています。増田式空手メソッドの骨子は、基本、組手型、組手、心身鍛錬、哲学考究です。その組手修練に含まれるのが増田式空手メソッドを活用し、それを体得するための仕上げの稽古法として、TS方式による空手武道競技があります。その空手技の試し合い(試合)が「ヒッティング」です。

これまでも限定組手を行う人はいたかもしれません。しかしながら、増田式空手メソッドにあるように、組手理論、上達理論を明確に定義し(仮説を打ち立てて)行った例はないでしょう。

Message From Masuda

 増田は、その増田式空手メソッドの中心として「試しあい(組手)」を設定しています。しかし、そのため試合の目的と理念は、従来の試合や組手とは、全く異なると言っても過言ではありません。増田にとって空手武道は、生きることであり、哲学でもあるのです。ゆえに、そのような試し合いの哲学を具現化するために、試し合いの方法を「ヒッティング」と命名しました。

 そして、その理念と理論を一人ひとりの空手修行者に理解してもらうために、また楽しんでもらうために、その稽古法があります。その練習法(稽古法)の一つが「限定組手」です。その練習法はテニスや卓球、バドミントンの「ラリー」からヒントを得ています。

 具体的には、空手技の試し合いを互いの攻撃技の応酬のみならず、防御と攻撃を組み合わせた、「攻防」の試し合いにすること。また、体力のない人でも、楽しみながら何回も反復練習が行えるものとしたい。さらに、誰もが身体の機能が衰えていく中、それを抑制しつつ、長い時間をかけて、その可能性を拡げてていくこと。一人ひとりが自分自身(自己)の身体を扱う「達人」となれるように願って、増田はヒッティングを考案しました。

 さらに、ヒッティングが目指すことは、自分自身の身体を扱う達人、その極意は、自分自身を真に好きになること。その可能性を信じることです。自分自身を真に好きになるとは、自己の基盤となっている他者性を受け入れることです。換言すれば、他者と共に自己の価値観を構築していくという自覚とその実践を行うことです。しかしながら、他者の価値観や考えは多様であり、それとの交流は時に困難です。だからこそ、明確な理念とその具現化に向けた手段を共有し、その関係性を高めていくことが、自分自身を真に好きになることにつながるのです。

その過程こそが、拓心武道メソッドのコンセプトである「制心」「制位」「制機」を考えること。そして「制勝」に至るということなのです。

◎ヒッティングラリーには、様々な種類、やり方があります。本道場では、「拓心武道メソッド(増田式空手メソッド)」として教えていきます。このメソッドは、初心者同士、また初心者と上級者でも、安全かつ有意義な組手稽古ができる方法です。